知りたくなかった本当の気持ち
「あんた、康弥君が周りにどう思われてるか知ってる?」
栗橋さんじゃない人が、机を叩き私を睨みながら言ってきた。
「アイツの評判なんて気にならない。
あ…でも人気があるみたいなことは聞いたことある」
私の答え方が気に入らなかったのか、周りにいた女子が私に迫ってきた。
そんな事されても表情は十分見えてるし、大体の気持ちは推測できるのに。
「やっぱりムカつく。
そういう生意気な態度。
ここに集まってる子はね、皆康弥君の事が好きなの!
少しでも自分を相手の心に残そうと必死なのよ。
それなのに何、そのあんたの態度。
あんたみたいなヤツがいると、康弥君が悪くなる。
康弥君を好きな子は、たっくさんいるのよ!?
マジで金輪際付きまとわないでくれる?」
と、栗橋さんの言葉は利いた。