知りたくなかった本当の気持ち

「ありがと」


私がお礼を言うと、また沈黙状態。



だけど少し歩くと、また風磨君が声をかけてくれた。



「そうだ秦野。

コンビニ寄らなくちゃ」


「コンビニ?」



急な提案で、より頭が働けない。



「家に帰っても誰も居ないんだろ?


ってことは看病してくれる人さえいない。


だから今ここで、必要な物買っていかなきゃ」



そういうこと…。



風磨君の優しさが、私の胸に刺さる。



やっぱり彼は、できる子だ。



「俺、ここで待ってるから行ってきな」



コンビニの出口の所で言われる。



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