知りたくなかった本当の気持ち
待ってくれるみたいだから、買い物を早く済ませないとね。
荷物も持たせていることだし。
そして私はできるだけ早く買い物を済ませた。
「ごめん、お待たせ」
「焦らなくて良かったよ。
ちゃんと買えた?」
「うん、大丈夫だよ。
これだけあれば」
私が買った物が入っている袋を見せると、なんだか不服そうな風磨君。
「それだけで本当に足りる?」
私のために心配してくれている。
それだけで十分だよ。
「足りるでしょ。
これくらいで治すから。
足りなくなったらまた買いに行くし」
心配してくれる人に、納得させるのは難しい。