知りたくなかった本当の気持ち
だけど風磨君、柔らかい微笑みを見せてくれた。
「わかった。
じゃあもしなにか買いたい物があったら、俺に言って。
そしたら買ってくるから。
…って迷惑かな」
まさかのこの発言。
私は風磨君の彼女でもないのに。
それでもこんなに優しくしてくれること、嬉しい。
「申し訳ないけど、頼むかも」
私は冗談っぽく言った。
二人で軽い笑いを取った後、再び帰路を歩いた。
その道中は明るかった。
自宅に着く。
私は一度門の前で止まってしまった。
「どうした?」
その様子に驚く風磨君。