知りたくなかった本当の気持ち
だって…家の明かりが点いているから。
執事の車が置いてあるし。
何でこんな急に帰ってきたの?
「今日は本当にありがとう、じゃあね、またね」
「あ、うん?
なんかあったら、メールしていいからな」
私がいそいそと門を潜っていると、風磨君がこう答えてくれる。
それに愛想笑いで返す私だった。
家の前で深呼吸する私。
覚悟ができたら、ドアを開けた。
大丈夫だ、いつもと同じの静けさだ。
このまま部屋に行こうとした。
「おかえり、來奈」
角を曲がろうとすると、兄さんから声をかけられ驚いてしまった。
「ただいま」
兄さんとも顔を合わせたくない。