知りたくなかった本当の気持ち
帰りの支度が済むと、校舎を出る。
サッカー部が練習している。
貰ったジュースを早速飲みながら、私は風磨君を探した。
…いた。
パスの出し方が上手いな。
上手なのに…内心では落ち込んでるんだよね。
でも今のサッカー部には、真剣さが伝わる。
多分風磨君は今の練習が楽しいんだろう。
なんて考えていると。
「きゅうけーい!」
サッカー部のキャプテンか、号令をかけた。
ボールを次々とゴールにシュートしていった練習生は、マネージャーの所に駆け寄るか鞄の所に向かっている。
私は…帰ろうとする。