知りたくなかった本当の気持ち
動揺する自分。


上手く頭の中で整理できない。



「ごめん。

私寄り道する。

待っててもらって悪いけど、ほんとにごめん」



頭が上手く回転しないせいか、言い訳の内容すら上手く言えない。



「いいよ。

俺もついていくから」



いつもなら拒む彼の行動を、今私は否定しなかった。






そして私がついたのは、土手。


何かあれば絶対に来ていた所。



「またここかよ」


それに満足しない彼。



彼に苛められていた小学生の頃も、ここに来て心を落ち着けていた。


まぁ完全に落ち着けることなんてなかったけど。



川の小さな波に何度も話しかけていたっけ。



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