知りたくなかった本当の気持ち
「來奈~、残念だったね。
風磨と同じクラスになれなくて」
「え、何それ」
私は里桜の言葉におどけてしまう。
「まぁ今の段階じゃ、わかんないでしょうけどねー」
なんて自分だけわかってる感じを出す彼女。
私はそれが不満でむくれていた。
「あ!そうだ。
今日この学年に転校してきた男子がいるらしいよー」
と周りのきゃっきゃっした空気を察した彼女は言った。
「転校生?」
「うん。
まだ名前は知らないんだけどね。
めっちゃイケメンみたいよー」
目を輝かせながら、嬉しく話す里桜。