知りたくなかった本当の気持ち
「それって俺の事かよ?


ハッハ。

お前なんかに彼氏ができたとしても、そう長続きしないだろ」



私の回りくどい言い方が気に入らなかったのか、若王子は訊いてくる。


だけど彼のその質問の声は小さかった。



それに首をかしげながら、相手を見てしまう。



するとさっきの自信無さそうな表情は、一瞬にして消え元に戻った。



彼のこのキャラはどうにかならないのだろうか。



私を...どうさせたいのかわからない。



この前みたいに私を抱き締めて慰めようとしてくるのかと思えば、

今みたいにこうして人を嘲笑いに来たり。



「ねぇ...」


「あ゛?」


せっかく彼の嫌な発言に触れないであげたのに、この睨むような眼差し。



本当、彼がわからない。



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