知りたくなかった本当の気持ち
今私の隣に座っている人が、今回お前の交際相手になる方だ。
しっかりと交際していけよ」
何だよ、そのコメント。
父さんが隣の人を紹介し、その次の私への注意点。
まぁ父さんがそんな風に考えることは、大体読める。
「神崎 琉生 (かんざき るい)と申します。
これから深い親交をよろしくお願いします」
と、自己紹介を始められた。
今まじまじと顔を見てみたけど...。
予想していたのより、イケメンだ。
それに礼儀正しい。
彼氏にするの、悪くない。
そう好印象に残る相手だった。
「明日から彼はここに泊まることになる。
そして私たちはまた社宅に戻る。
二人の方がいいと思ってな」
と、父さんがとんでもないことを発案する。
「えっ!?」