知りたくなかった本当の気持ち
「お、やっと出たのか。
ずいぶん長かったな」
服を着て、タオルを頭の上に載せて風呂から出ると、神崎さんに出会す。
「今日はたまたまだよ」
なんて言って歩いていると、話を続けられる。
「何か考え事なのか?」
「まぁ、そんな所」
「それってもしかしてさ...」
ん? と思い神崎さんの方を振り向く。
顔を伏せているせいで、よく見えない。
そして何も言われず、肩を抱かれる。
私自身何も思わず、彼の行動に身を任せる。