知りたくなかった本当の気持ち
「いや...嫌いじゃ、ないです」
私だけ顔が赤くなって恥ずかしい。
だけど余裕そうに私の顔を覗き込もうとする彼。
「そっか。
じゃあ毎日キスしようね。
俺、多分
來奈ちゃんを好きになるには、もう少しだと思う。
だから來奈ちゃんもちゃんと、俺を好きになってよ」
何でそんな恥ずかしいことをスラスラ言えるのだろうか。
大人だから?
大人の世界は恐ろしいものだ。
そう思っていたら、神崎さんは立ち上がり、私の背中に腕を回す。