知りたくなかった本当の気持ち
何でこんなくだらねー差をつけるんだよ、あいつは」
「奈歩さんが優秀すぎるんですよ」
私はなお兄の言葉が信じられなかった。
今まで優しかったなお兄が、こんな酷いことを言うなんて。
でも私にははっきりと聞こえた。
なお兄の言葉が信じられなくて...
涙が溢れてきた。
限界なんて作れず、とめどなく流れる涙。
私はなお兄に自分の存在を悟られないうに、足音を立てずすぐに部屋に戻った。
ベッドに顔を伏せて泣く。
なお兄はずっと私のこと、あんな風に思ってたんだ。
偽の感情で私を騙して...接してたんだ。
それに気づかないでいた私って、ばかじゃん。