知りたくなかった本当の気持ち
放課後になり、寄り道する気満々でこちらに来る里桜。
私は帰る準備をしながら、どこに行くか考える。
「カラオケに行ってみたいな」
「カラオケ?
行ったことないの?
あたしはいいけどさ!」
やや都会に住んでいる私は、なかなかカラオケに行く勇気が出ないのだ。
なぜなら私は...
「歌唱力に自信無いけど、大丈夫かなぁ?」
そう、人前で歌えるほどの自信は、そこまで備わっていないのだ。
「いいのいいの。
本人が気持ちよく歌えて、ストレスが発散できてればいいの。
少なくともあたしはそう思ってるし。
大体ねそんなこと言われたら、あたしがめっちゃ上手いと思われるじゃん。