知りたくなかった本当の気持ち
夏休み
夏休みに入って一週間が経った。
琉生さんの態度は更正されていない。
前家にいた女の人とはどうなったか知らないが、私への態度は冷たいままだ。
そしてわかったことがある。
父さんの前では、私に尽くしてくれるってこと。
良い関係に見えるように取り繕っている。
ーもう私には彼を好きになる労力は、あまり残っていない。
ということでなるべく家にいないよう、午後になると私は図書館に足を運んだ。
夏休み入る前に風磨君が誘ってくれていたでしょ?
それ2日前に行ったんだ。
みんなで勉強しに。
里桜は誰か誘うって言ってたから誰か楽しみにしていたら、
案の定若王子だし。