知りたくなかった本当の気持ち
恋ばなに花を咲かせる私の友人。
私のこの自慢に溜め息を吐く里桜。
なぜかわからずキョトンとしてしまう。
「その存在が彼氏だったらいいのにねー。
來奈の場合はせいぜいお兄さんだもんね」
...そういうことですか...。
私は里桜の意図がわかって、背もたれに背を預ける。
「そろそろあたしたちも彼氏作んないとヤバくない?
もう高校二年生になるんだよ!?
それなのに彼氏いないとは...」
「でも里桜にだって、一時期いたんでしょ?
それだけでもいいじゃん。
私なんて...」
そう、私も彼氏が欲しいとは思っている。
だけど私みたいな人に告白してくれる人は、悲しいことに一人もいない。