知りたくなかった本当の気持ち
「あっ、そうだ!
転校生の新情報!」
転校生?
そういえばそんな存在いたな。
私は里桜の何気ない話で、少しは気が晴れていっている。
「なになに?」
「みんなも噂してるけど!
一目惚れするほどのイケメンだってー!」
イケメン...。
それも一目惚れするほどの...?
「ほんと?」
そこまで噂されてるんなら、その人の顔を見たくなる。
「しかも!名前に王子がつくんだって!!!
もうこれは完璧に王子様でしょー」
あ。里桜が壊れてる。
弁当を食べていた手を止め、そのイケメンな転校生のことを考えている。
しかも顔を赤らめて。