知りたくなかった本当の気持ち

何で考えてしまう。



家の前に着く。


門をくぐれない。



『変わってねーっつうことは...


まだ兄貴のこと好きなんだろ?



高校生にもなって兄貴に頼りっぱなしとか...気持ち悪』



自然とアイツの言葉を思い出してしまう。




やっぱりこのこと...まだ覚えてたんだ。



当たり前か。  



私はこのことでずっといじめられてたんだから。



「ただいま」


広い私の家の玄関や、そこを通る廊下は静かだ。



そんなことも気にせず、部屋に入った。




それにしても...若王子...。


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