知りたくなかった本当の気持ち
せっかく昨日は頑張って、いつも通りを装ってたのに。
何か今日は里桜に異変を指摘されると思う。
昨日でもう勘づかれてたと思うし。
里桜は優しいから、気を遣って何も言ってこなかったと思う。
若王子のことを何も言わないでおくのも1つの手だと思う。
だけど里桜はあんなに興味を示してる。
だからこそ言うべきだよね。
「里桜、ちょっといい?」
おはようも言わず、私は教室に入る早々席に着いてる里桜に話しかけた。
「おはよう...どうしたの...」
この彼女の少し私の気持ちを酌んだ声は、自信がなかった。
里桜にしては珍しい。
「今日の放課後、ご飯食べに行こう!」