知りたくなかった本当の気持ち

それが許せなくて。


私は言ってしまったんだ。



「私の誘いなんかどうでも良かったんだ、里桜。


今日したかった話も、別に聞きたいわけじゃないんだ。


里桜がそんな簡単に私との予定を変更できるとは思わなかった」




「來奈...?」



言ってしまった時に、後悔した。



「ごめん...何でもない...。


とにかく今日はいいや。


また後日話すよ」



私は机に掛けていたカバンを取ると、走って教室を出ていった。



練習してるサッカー部の様子さえ見ずに、学校を出た。




「あんな言い方、ひでぇんじゃねーの」



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