知りたくなかった本当の気持ち

始業式が終わって、教室に帰る道のりすらあたしは里桜に言われている。


「だって...今一ピンと来ないし...」



「來奈は年上は無理なタイプ?


いや、お兄さんが好きなんだから違うよね」



次は私の分析。



二学期に入ってから、なにかと言えば里桜はこんな感じだ。



だけど私はそんな彼女に飽きない。



「それよりもさ、戸成君!


書記というだけあって、字がきれいだよねー。

あたし発行されてる生徒会の新聞は、必ず目を通して、ちゃんと保存してあるんだから!」



「えぇ、里桜ってそんなに生徒会の活動に興味持ってたっけ?」



まさかと思い、私は本当の理由は聞けない。


だから敢えて反らした質問をしてみる。




< 9 / 444 >

この作品をシェア

pagetop