知りたくなかった本当の気持ち
始業式が終わって、教室に帰る道のりすらあたしは里桜に言われている。
「だって...今一ピンと来ないし...」
「來奈は年上は無理なタイプ?
いや、お兄さんが好きなんだから違うよね」
次は私の分析。
二学期に入ってから、なにかと言えば里桜はこんな感じだ。
だけど私はそんな彼女に飽きない。
「それよりもさ、戸成君!
書記というだけあって、字がきれいだよねー。
あたし発行されてる生徒会の新聞は、必ず目を通して、ちゃんと保存してあるんだから!」
「えぇ、里桜ってそんなに生徒会の活動に興味持ってたっけ?」
まさかと思い、私は本当の理由は聞けない。
だから敢えて反らした質問をしてみる。