知りたくなかった本当の気持ち
気分転換
通学の道を通ると昨日の事を思い出してしまうから、学校とは違う向きで歩いていった。
久し振りに歩くこの通り。
中学生の頃に一気に来る頻度が減ったんだ。
数回通っていたこの道も...高校生になって今日初めて来た。
そんなにここに来れなかったのも、成長した証だ。
「...秦野?」
キョロキョロしながら歩いていると、前方から私の名前を呼ぶ声がした。
そこには...自転車に乗った風磨君の姿があった。
え!まさかこのタイミングで、しかもこんな所で会うなんて!
想像すらしてなかった私は慌てる。
「友達と遊びに行くの?
...あ。でもそれにしたら荷物が無いよね...。
散歩?」