私が最後に盗んだもの。
2〜脅しと出会い〜
「おっはよー。」
「おはよー、海鈴。」
「おはよ、海鈴ちゃん。」
教室に入るとみんなが挨拶してくれる。
「…あの……満乃さんちょっといいかな?」
出た。
いつも私に告白してくる男の子、的田くん。
いや、気持ち伝えてくれるのも、想ってくれてるのも嬉しいんだけど、
こっちだって断るの辛いんだよ?
「う、うん。」
「ちょっと着いてきて。」
そう言って、私は静かに彼に付いていく。