私が最後に盗んだもの。
ガラガラ
「入って。」
「うん。」
着いたのは、空き教室。
それも、出ると噂の7階。
私、幽霊とか信じてるわけじゃないから、ただ脅かされるのが嫌いなだけだしヽ(*`Д´*)ノ
「ねぇ。」
ビクッ
「…はい。」
「そんなびっくりしないでよ。」
「ごめんごめん。」
「あのさ、俺やっぱり満乃さんの事好きなんだ。」
「…だから、ほんと何回も言うけど、ごめんなさい。」
「ねぇ、なんで?
なんで僕じゃダメなの?
こんなに好きなのに。
こんなに…」
ポケットに一度手を突っ込んだ彼。
パッと出されたのは、
刃物。
「…何持ってるの?
危ないよ?」
「…満乃さんがダメだって言うなら、無理矢理にでも死んでもらう。
そして、上で幸せになろ?」
くっ…こいつ、頭大丈夫かよ?
こいつを気絶させるくらい簡単だけど、
後始末とかも面倒だしなぁー。
「はぁ…うっせーなぁー。」
えっ?!
ふと、どこからか声が聞こえてきた。
彼を見ると彼も驚いている。
もしかして…幽霊…
「なに?
喧嘩?
カップルの痴話喧嘩なら、他でやってよ。
…って、言いたいとこだけど、
そんな会話でも無さそうだったね。」
そう言って目の前に現れたのは、
幽霊とは思えないほど美形の男の子。
茶髪の髪に、焼けた肌。
大きな目に整った眉毛、鼻、唇。
同じ人間とは思えないほどに整っている彼。
イケメンならチビでいて欲しいけど、
高身長。
…ほんと、完璧すぎでしょ?
あ、やっぱり幽霊だから?