私が最後に盗んだもの。
「なに?
じゃあ、俺は君が怪盗ERICAだってこと黙ってればいいの?」
「うん、うん!
はい!
お願い致します!」
「でも、タダじゃないよね?」
「はい?」
「そんな、面白い話黙ってろって言うなら、なんか口止め料もらっとかないと。」
「…いくらですか?」
これでも、怪盗だ、
金はまぁ、ある。
「お金なんて誰も言ってないよ?」
「へ?
じゃあ、なにでお礼を?」
「…うーん、そうだなー…
俺の女になれ。」
「…は?」
「的な、漫画のような事は言わないよ。」
「当たり前でしょ。
よかった冗談で。
こいつとうとう頭来たかと思ったよ。」
「君も言うねー。」
「正直ものですので。」