希望
「ただいま」
あっ龍が帰ってきた。
いつも通りに
そう自分に言い聞かせる。
「おかえり」
「友香、ちょっとこっちに来て」
「うん」
「友香、つらい思いをさせて悪かった。」
えっ どうして龍が謝っているんだろう。
「私は大丈夫だよ。」
私は必死に笑顔を作った。
「友香、無理に笑顔を作らないで。
本当は辛いんだろ
我慢しないで全部俺にいって」
そこまで言われるといままで我慢していた涙が出てきた。
どうして私が無理に笑顔を作っているとわかったんだろう
「どうしてわかったの」
「友香は楽しいときにはもっと笑って楽しそうにしている
今日は俺が帰って来たときすごくつらそうだった」
やっぱり龍には隠せないのかあ
龍は私の気持ちを一番わかってくれている。
もう我慢できないよ。
「龍、辛かったよ。 苦しかったよ 怖かったよ」
私は龍の前で泣いた。
「もう怖くないよ。ごめん友香のことを守ってあげられなくて。」
そう言って抱きしめてくれた。