少年惑星


私の席は、一番窓際の一番後ろだ。

智明の席は私の一つ斜め前。だから、いつでも智明の表情は読み取れる。

最近、授業中もチラッチラとこっちを盗み見してくる。

うざいったらありゃしない。でも、うざいなんて、今言えないのだ。

言ってしまったら・・・、


「絶対に、言いふらされる・・・・・」

「それだけは嫌よねぇ」

「うん・・・。」

ゆりあも流石にげんなりとした表情を浮かべた。

私は更に、深いため息を吐く。

それに気がついた智明は、うざったいほどの満面の笑みを浮かべて私を呼んだ。


「きーいーちゃんっ」

「きっしょい」

項垂れて机にへばりつく様に伏せている私の代わりに、ゆりあが反応して言った。

それに智明は構うことなく、言葉を並べていく。


「放課後、空いてますぅ?」

「え、や、あいて・・・ません」

「拒否権なしね。じゃ、空けといて。」

「・・・・聞けよ!つーかだったら最初から聞くなよっ!」

あー、もう。


最悪だ。

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