少年惑星


四時間目の授業は、体育だった。

普段は1組と2組で体育をやるのだけど、今日は1組は校外学習で出かけていていない。

ということで、今回だけ、2組と3組で行うことになった。


そのことを先生から聞かされて、私とゆりあは大喜び。

勿論、ゆりあといっしょに遊べるようなもんだからっていうのもあるけど、尾島くんと体育受けれるなんて夢にも思っていなかったから。

急いでジャージに着替えると、集合場所の第一体育館へと向かった。


体育館に行くと、案外2組と3組でのカップルが多いことが一目見て分った。


「ま、高校生にでもなりゃ、男の一人や二人・・・女の一人や二人、ねぇ。」

「や、二人はやばいでしょ。」

ゆりあはモテるから兎も角、独り身で目立つことが少ない私は、遅れという危機を感じた。

なんてったって、今の今までキスの一つや二つしたことがないのだ。


そりゃあ、付き合ったことのある人は数人いるけど・・・。


「やばいよね。」

苦笑いを零しながらそう呟いたとき、隣からにゅっと誰かが顔を出した。

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