少年惑星
「やばいよなぁ、その歳で。」
嫌味ったらしくニヤニヤとヤラシイ笑みを浮かべながら言ったのは、
「・・・智明。」
智明だった。
そういえば、智明は付き合ったことのある人はいるのだろうか。
・・・まあ、そらいるか。
キスなんてもんじゃなく、最後の最後までやってしまってるのかなーなんて思うと、思わず引いてしまう。
「・・・なにじーっと見てんの?もしかして、惚れた?」
ニヤリと妖しく笑いながら、智明は私の脇腹を肘で小突く。
隣からは、ゆりあのため息混じりの言葉が聞こえた。
「久保田、アンタいい加減にしなさいよ。アンタがいる所偽で稀瑛に彼氏出来ないんじゃない。」
「えっ、そうなの!?」
「そうもなにも、アンタと久保田付き合ってるって噂流れてんだよ?」
「えええええ!?」
「あ、そういえば、“付き合ってるんですか?”って後輩に聞かれたことあるよ、何回も。」
しれっとそんなことを言う智明。私は慌てて唾を飲み込んだ。