君と手を繋ぎたくて
「どうしたのぉハル」
一気に表情が緩くなる環奈さん。
もう本当に、佐竹先輩大好きだよね。
まぁあたしの優志先輩への愛も、それ以上だけど!
「どうだ優志!
俺らは、こーんなにもラブラブなんだぜっ!?」
「…暑苦しい」
「いや、俺たちは年中アツアツカップルだから、気にしないんだ!
季節なんて、オレらには関係なし!!」
いや、関係あると思うんですけど。
見ているこっちが、確かに優志先輩の言う通り、暑苦しいです。
「てか、村木先輩と陽菜乃はしないんですか?」
デレデレの環奈が、幸せに染まりまくっている目を、あたしたちへ向けた。
「村木先輩と陽菜乃も、私たちみたいにすれば良いじゃないですかぁ。
陽菜乃、村木先輩に抱きしめてもらいたくないの?」
バッチリ環奈と目が合い、思わず心臓が跳ね上がる。
あたしと、優志先輩が?
環奈と、村木先輩みたいに?
…後ろから、ギュウっと?