Anywhere

+ウタガイ+

クラスの皆の名前がまだ分からない
   響と月は名前を聞いてまわっていた


「ねぇ月ぃ・・・華月さんて下の名前なに?」


  「・・・えーっと・・・ちょっと待って
     つる・・・じゃない つな・・・
         でもないし ごめん忘れたわ」


「えー!?月、同じ中学だったのに・・・!!
         でも『つ』が付く名前なの?」

月は申し訳なさそうに頷いた

「やっぱ・・・本人に聞こっか」

「ごめん響」


二人は華月の机に向かった
   響は深く深呼吸する・・・

「ねぇ華月さんっ下の名前、教えてくれる?」

響はあくまでやんわり聞いた


  華月が顔をゆっくり上げたがこっちを
           見ようとはしなかった


が、無表情で口を開いた・・・

  「ひらがなで『つゆ』・・・これで満足?」

「う、うんありがとう」

月がそう言うと華月は机で眠ってしまった


「うー・・・ん・・・何か傷ついた・・・」

   「ね、月もそう思う?これで満足?とか
          言われると自分が悪い人な気分」


二人は感じることもない罪悪感を感じていた


 「まぁっ名前分かったんだし!!書こっ続き!!」


再び書き始めると華月の机の方から
          ザワザワと声が聞こえた


『華月ぃ~やっと同じ学校になれたじゃん
       それ祝ってぇ~3万からから5万に変更ね!!』


『え~それやりすぎ~冬ぅ~』

  響と月はあっけにとられていた
      「響・・・アレ誰よ・・・?」

 「え~・・・とあの3万から5万とか言った人が
      美崎 冬。ツッコミ入れたコが蓮見 柚・・・
    どーゆこと?金取られてんの?」


「聞いたことある・・・華月さんて他中のコにやばいこと
            させられて金とられてるって・・・」

「それ・・・相当やばくない?」

二人はその三人の様子を見つめていた

< 2 / 6 >

この作品をシェア

pagetop