私の居場所
それから数日後、こないだ発注した材料が届いた。

今日はいつもの人が配達してくれたので、邪魔にはならないところに置いてある。

思わずその材料の袋をじっと見つめてしまう。

前に邪魔になる所に置かれた袋に困っていたら、ひょいと持ち上げ工場へ持って行った颯太の姿が目に浮かぶ。

段々颯太の居ない事務所や工場の風景に慣れていくものだと思っていた。

そして慣れた頃、ひょっこりと颯太が帰って来るんだろうと、そんな風に思っていた。

でもそれは逆だった。

何かを見れば、その都度颯太を思い出す。

それ程までに、颯太は私のそばにいて、いろいろと助けてくれていたのだ。

前の会社で壊した身体の面でも、そして心の面でも。

毎日どんどん会いたい気持ちが増していく。

私…。

颯太が好きなんだ。

気が付いてしまった自分の気持ちに唖然と立ち尽くす。

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