私の居場所
知らず知らずにウキウキする気持ちが湧いてくる。
もう自分では制御出来ない。
私は私のキーケースに付けてある颯太の部屋のカギを見つめる。
先週掃除だけはしておいた。
でもやっぱり颯太のいない部屋は、広くて寂しくて…。
すぐに帰ってしまったのだ。
きっと今晩は帰りが遅いだろう。
ゆっくりと準備しよう。
そう思って、私は昼からの仕事にかかった。
ここ最近とは違って、仕事がすごく捗る。
私は単純な人間のようだ。
颯太が帰ってくると分かった途端、さっきまでの寂しいという思いはどこかへ消えてしまった。
3時のお茶休憩。
「やっと今週も終わりだな。」
雅さんが疲れたように言う。