私の居場所
「その顔はどうしたの?」

悦子さんが私の顔を見て慌てている。

何とか泣き止んだ私だが、泣きすぎて目が腫れ、顔は真っ赤。

昼休みは終わってしまって、仕方なく私は事務所へ戻ったのだ。

悦子さんは、奈緒さんに後で行くと声をかけ、私の横に座る。

奈緒さんも私の顔を見て驚いていたが、悦子さんに頷くと工場へ入って行った。

「そんな顔をした園美ちゃんをほっておけないわ。最近の様子といい、そろそろ話してくれないかな。」

「…はい、すいません。」

私は顔を上げた。

悦子さんは笑っている。

「話したくなければ、それでも構わないわ。」

本当に心の広い人だ。

「いいえ、聞いて下さい。でも長くなりますよ。」

私は心配そうに悦子さんを見た。

「初めて園美ちゃんの気持ちが聞けるなら、どれだけでも時間を割くわよ。」
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