私の居場所
「終わったらあそこで待ってて。」

別れる前にそう言って、総合受付の待合椅子の一角を指さした。

「はい。」

私は返事するだけだった。

「じゃあ、後でな。」

そう言ってさっさと福山さんは受付に行ってしまった。

何だかその後姿をみると、切ない。

本当に何がいけなかったんだろう。

このままじゃ、帰りも憂鬱だな。

こんな事なら福山さんと一緒に来なければ良かった。

そう思いながら、私も受付へと動き出した。










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