私の居場所
「あら、園美。どうしたの?」

玄関を開けて娘を見るなり、お母さんはこう言った。

「うん、颯太がお父さん達に会いたいって言ってるから、連れて来た。」

正直に私は伝えた。

「そう。お父さんも居るよ。」

そりゃ、日曜日だもの。

そう思って私はチラリと後ろにいる颯太を見た。

「お邪魔して良いですか?」

颯太が遠慮しながら、お母さんに言った。

そんな様子の颯太に安心させるような笑顔を見せると、お母さんはうなずいた。

「きっとお父さんは待っていたと思うよ。」

そう言って颯太に入るように促す。

「お父さん、福山さんよ。」

お母さんはリビングへ颯太を促す。

「おう、今日は何しに来たんだ。」
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