私の居場所
特に怒った様子でもないお父さんは、こちらに声をかけた。

「こないだはご迷惑をお掛けしました。そのう…、かなり生意気な事を言いましたので、謝りたいと思いまして。」

がちがちに緊張している颯太。

こんな颯太の姿を見るのは初めてだ。

この様子を見ていると、私の居ない所で大変な衝突が起こっていたのでないかと、今更ながら心配になる。

「そんな事はどうでも良い。」

お父さんのその一言に颯太は唖然とする。

「福山君とは長い付き合いになりそうだからな。」

そしてお父さんはいかにも無理した笑顔を颯太に向けた。











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