私の居場所
則人さんもなかなか頼もしくなってきた。

「さすが跡継ぎだ。」

そう言った敏さんに、社長も嬉しそう。

「ご馳走さま。」

おにぎりを食べ終わると、4人は工場へ戻って行った。

そして入れ替わりに悦子さんと奈緒さんが入って来た。

「私達は一区切りついたよ。またねじが上がってくるまで、ちょっと休憩。」

悦子さんは伸びをしている。

「同じ作業ばかりだと、肩が凝っちゃってね。」

私はお茶を出すと、そんな事を言った悦子さんの肩をもみ始めた。

「やっぱり歳だね。お母さん。」

横で自分の肩をたたきながら、奈緒さんは笑った。

「でもまだまだアテにしてもらっているうちは頑張らなきゃね。」

嬉しそうに笑う悦子さん。

そしておにぎりに手を伸ばす。

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