全部。
痛い。嫌だ。

どうしてこんなことになったのだろう。

自問自答しても、分からないに決まってる。

髪を掴んでいた手がパッと離れて、男たちの手が動き出す。

制服をまくり上げられる。シャツの中に手を入れられ、いとも簡単に下着を外される。

口は塞がれていて、大声を出すこともできない。

腕は頭上で固定されているから、抵抗することもできない。

すると車内がパッと明るくなり、その眩しさに目を細めた。

私を取り囲んでいるのは、20代くらいの金髪の男たちだった。

ビデオカメラを回す男、体に触っている男、口と腕を掴んでいる男。

五人の最低な男たち。

でも人数なんてこの際どうでもよかった。早く、早く終わって欲しい。

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