50年目のプレゼント
 何て言ったら良いのか

 言葉が見つからなかった。

 もう少し言葉を選ぶべきだったと

 後から何度も後悔をした。


 「もういいから。

 危ないで、自転車ひいて帰ろう。」


 
 私達はずっと無言で家まで歩いた。

 おじいちゃんの手には白い封筒が

 握り締められていた。



 
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