50年目のプレゼント
「おじいちゃんが、おばあちゃんの誕生日に

 プレゼントをしたいんだって。」


 思わず言ってしまった。


 おばあちゃんは笑顔になった。



 「おじいちゃんがいれば、何もいらない。」


 「じゃあ、どうしてもって言ったら?」 


 おばあちゃんははたきでポンポンしながら

 少し考えているようだった。



 「おじいちゃんと腕を組んでデートしてみたい。」

 
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