乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
妻となり、母となり。




「蒼空(そら)ー!早く着替えなさーい!」



毎朝、私の口から飛び出すセリフ。



蒼空は着替えも半分のまま、テレビのアニメに見入っている。



蒼空は私と陸さんの子供で、今年で4歳になる。



男の子のわりには私に似たのか、ちょっとおっとりしてる方かもしれない。



「ママー!苺ぉー!」



そう叫ぶのは長女の唯(ゆい)。



まだ2歳だけど、最近言葉を覚えてきたのが嬉しいのか、とてもおしゃべり。



私はダイニングテーブルで唯に苺を食べさせながら、蒼空に再び注意した。




「蒼空!テレビ消すからね!?」




ブチンとテレビを消すと、蒼空がわーんと泣きだした。



はぁ。



毎朝こんな感じ。


お弁当作って朝ごはんを二人に食べさせて、蒼空の幼稚園と唯の保育園に行く準備をして…


目が回る。


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