乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「あんたんちって…確か建設会社だっけ?」
「はい…どうしてそれを?」
「嫁が言ってたから。羨ましそうにな」
優斗パパは笑いながらポケットから煙草を取り出して火をつけた。
「てことは、優奈って女はそこで働いてる奴か」
「え!?」
「わりーな。一通り聞いてた」
「そ、そうなんですか…」
「聞いたところによると、ろくでもねぇ女じゃん。そんな奴のためにあんたが犠牲になんなくてもよくねぇ?」
「杉田さんの言ってることが本当かわからないし。それに…優奈ちゃんは陸さんにとって大事な妹みたいなものだから…」
「ほんとに妹どまりか?その女あんたの旦那の事が好きなんじゃねーの?だから必死になって杉田から契約取ろうとしてんじゃねぇのかよ?」