乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】


「あんたんちって…確か建設会社だっけ?」




「はい…どうしてそれを?」




「嫁が言ってたから。羨ましそうにな」





優斗パパは笑いながらポケットから煙草を取り出して火をつけた。





「てことは、優奈って女はそこで働いてる奴か」




「え!?」




「わりーな。一通り聞いてた」




「そ、そうなんですか…」




「聞いたところによると、ろくでもねぇ女じゃん。そんな奴のためにあんたが犠牲になんなくてもよくねぇ?」




「杉田さんの言ってることが本当かわからないし。それに…優奈ちゃんは陸さんにとって大事な妹みたいなものだから…」



「ほんとに妹どまりか?その女あんたの旦那の事が好きなんじゃねーの?だから必死になって杉田から契約取ろうとしてんじゃねぇのかよ?」






< 100 / 263 >

この作品をシェア

pagetop