乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「なにを言ってるんですか?あなただって結婚してるのに…」
「別にあんたを困らせたいわけじゃない」
「十分困らせてます!」
フッと笑い、私の頭をポンと軽く叩いた。
「まぁ…覚えといてよ」
覚えといてよって…
どういう意味!?
その後、優斗パパは私を駅まで送ってくれたけど、道中の会話は全くなくて。
私もこれ以上優斗パパとはしゃべりたくなかったから別にいいけど。
頭の中は優斗パパに言われた言葉でいっぱいだった。
家に着くと、リビングのソファーで陸さんが眠っていた。
相変わらず寝顔も綺麗…
陸さんの顔を見ると、罪悪感が押し寄せてくる。
あんなに二人っきりになるなって言われていたのに…
本当にごめんなさい―――
陸さん…