乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
陸さんは笑って優奈ちゃんの頭をポンと叩いた。
なんか…あまりこういうところ見たくない。
そういうことされるのは私だけのはずだったのに。
再び嫉妬心が湧き起こった。
優奈ちゃんはすごく嬉しそうに笑っている。
それはまさに恋をしている女の子の顔で。
そうだよね…
好きな人に触られたらそういう顔になっちゃうよね…
「そーいや、海に行く日っていつだっけ?」
唐突に陸さんが私に聞くから驚いた。
「え…来週の日曜日って聞いてるけど…」
「日曜か。優奈、海行くか?」
陸さんの言葉にどきっとした。
どうして…
優奈ちゃんを誘うの!?
「海!?いくいくいくー!」
優奈ちゃんは目を輝かせて喜んでいる。