乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】



体が痺れるようなキスに、めまいがしそうになった。



余裕なんて…全然ないよ。




「これ以上したら俺が海から上がれなくなっから…こんくらいにしとくか」




陸さんは私の両頬に手を添え、むぎゅっとつねって笑った。



もう…陸さんにはいつもドキドキさせられてばかり。




体が火照ってるから、海の冷たさが心地よく感じる。






ビーチに戻ると、優斗ママと渉ママも子供達と一緒に砂浜で遊んでいた。



ちょうどお昼ということで、出店でそれぞれ食べ物を買うことになった。





「私焼きそば買いに行こうと思ってるんですけど、皆さん食べますか?混んでるからまとめて買ってきますよ」




優奈ちゃんがバッグを持って立ち上がった。



可愛い上に気が利くなんて、本当にカンペキな女の子。



< 128 / 263 >

この作品をシェア

pagetop