乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
なんか、わざとらしかったかな…
やっぱり陸さんは優しいから優奈ちゃんの事気にしていたんだよね…
2人っきりになってほしくないから、つい言ってしまった。
変に思われてなければいいけど。
焼きそばの出店付近に行くと、両手に大量の焼きそばが入った袋を持った優奈ちゃんの姿を見つけた。
「優奈ちっ…」
声を掛けようとしたその時。
近くにいた若い男二人が、優奈ちゃんに声を掛けていた。
チャラそうな外見からして…多分ナンパ。
一人の男が優奈ちゃんが持っていた焼きそばの袋を持とうとしていたが、優奈ちゃんはそれを嫌がってそうだった。
「優奈ちゃんッ」
近くまで言って声を掛けると、3人が一斉に私を見た。