乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「な、奈緒さんっ」
「どうしたの?」
すると、1人の男が私に笑いかけてきた。
「お姉さんこの子の友達?ちょうどいいね、2、2だし一緒に遊ぼうよ」
「…いえ、結構です。優奈ちゃん行こう」
優奈ちゃんの肩を抱えてその場を去ろうとしたが、2人に行く手を阻まれた。
「いーじゃん、これも何かの縁でしょ?」
「色々奢るよ~?」
この人達、結構しつこそう…
男が優奈ちゃんの腕に触れようとしたので、私はその手を思いっきり払いのけた。
「ってぇ…なにすんだよ!?」
男が私に向かって怒鳴ったが、無視して優奈ちゃんの手を取り歩き出した。
「ちょっ…待てよ、てめぇ!」
「きゃっ…」
ドサッ…
乱暴に肩を掴まれ、私は砂浜に倒された。
周りの人達が驚いてこちらを見ている。