乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「…しゃーねーな」
「やったーっ」
優奈ちゃんの喜びの声が、深く胸に突き刺さった。
ヤダヤダ…
2人でいるところなんか、見たくないよ…
でもそんな事、この場で言えるはずがない。
それから私は食欲がなくなってしまい、焼きそばを半分残してしまった。
午後、約束通り優奈ちゃんと陸さんは海に行ってしまい…
私はその後ろ姿をただ見ているしかなくて。
胸がはち切れそうな思いだった。
「いいの?」
振り返ると、そこには優斗ママがいた。
「え?」
「あの子、蒼空君パパの事狙ってるわよ?気づいてた?」
優斗ママは私の隣に座った。