乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
優斗ママはそう言って立ち上がった。
誰かにこの気持ちをわかってもらえただけでも、少しスッキリした気がする。
「あのっ…ありがとうございます。」
そう言うと、優斗ママは振り返り鼻で笑った。
今まで嫌な人って思ってたけど…
なんだかちょっと距離が近くなった気がした。
優斗ママもちゃんと話をすれば
良い人なのかもしれない。
手遅れにならないようにか…
私は陸さんを信じてる。
でも優奈ちゃんかわいいし…
陸さんだってすごいかわいがってるみたい。
先の事なんてわからないよね…
2人の方を見ると、波打ち際で優奈ちゃんが泳いでいて、それを見て笑っている陸さんの姿が見えた。
すごく楽しそう。
胸がまたズキズキしてくる。